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特に何かをした覚えは無いけど、

「肩が挙がらない」

「ある角度まで持っていくと痛みが出る」

など、中高年に

特に多く発生する“五十肩”。

今回はそんな五十肩の症状や

【原因と対策】

についてお伝えしていきます。

■五十肩の主な症状

五十肩の症状として

最も多いのが冒頭でも書いてある

「肩が挙がらない」

という症状です。

これは肩の関節

その周りにある筋肉が

硬直する事によって発生する事が多いです。

肩の関節は

多くの筋肉に囲まれた関節ですので

筋肉が硬直すると

その影響を直に受け易い構造になっています。

その中でも重要なのが

「回旋腱板」

と呼ばれる、

肩関節を取り囲む筋肉の集合体です。

・刺上筋（きょくじょうきん）

・刺下筋（きょっかきん）

・小円筋（しょうえんきん）

・肩甲下筋（けんこうかきん）

という筋肉で構成されるのが

回旋腱板なのですが

これらの筋肉に硬直が起こると

肩は”挙げにくい”状態になります。

また、

症状の出始めである初期は

肩関節に炎症が発生している事も多く

鋭い、強い痛みが起こります。

痛みがあれば

人間は動かすのに躊躇しますから

肩を動かさない状態を長く続けると

可動できる範囲が狭いままで

痛みが引いていき、

治癒してしまうケースもあります。

その場合

可動範囲が狭いままですので

日常生活において支障を来たします。

■五十肩の原因

五十肩の原因は

完全に解明されている訳ではありません。

ただ、一説には

加齢でも発症し易く、

・肩関節周りの血行不良

・軟部組織の疲労やストレス

・使い過ぎによる炎症

が原因でもあります。

上記で述べたような

「回旋腱板」

が炎症を起こす、

疲労やストレスで血行不良になる、

など、五十肩になる要因は様々です。

年齢を重ねていくうちに

誰もがなりうるのが”五十肩”ですので

その予防策、対策を

常日頃から行う事が効果的です。

■五十肩の予防と対策

五十肩になる前に、

しっかりと予防を行う事で

五十肩はある程度、防ぐ事ができます。

それらの予防策を御紹介します。

＿◆五十肩の予防策その①　「振り子体操」

振り子体操は

五十肩になる前でも、なった後でも効果的な体操です。

肩関節に

丁度良い負荷を掛けながら

運動することができます。

５００ｇ～１ｋｇの

ダンベルや水を入れたペットボトルなど

片手で持てる物を用意します。

次に、立った姿勢になり

五十肩になっている肩でペットボトルなどを持ち

もう片方の手はテーブルにつく姿勢をとります。

その状態で

ペットボトルをゆっくりと色々な方向に動かし

肩関節を意識して動かしていきます。

既に痛みがある場合は

特定の角度で痛みが強く出ますが

無理をせず様子をみながら行っていきます。

☆ワンポイント

ペットボトルを持った手を

力を入れて動かすのではなく、

肩～腕全体をまるで振り子のように

力を抜いて動かすのがポイントです。

１０回～１５回を目安にしましょう。

※効果には個人差があります。

無理をせず「気持ち良い痛さ」と感じれるくらいを目安にして下さい。

＿◆五十肩の予防策その②　「肩まわりを温める」

五十肩は肩周りの筋肉や関節が

冷えて硬くなる事でも発生し易いです。

ですので、

普段から肩を温めるようにすれば

血流も良くなり、筋肉や関節が十分に温められる事で

「肩が冷えて固まる」

という状態にもなり難いです。

今からの時期は気温もグッと下がり

寒さが一段と増す季節ですから

外出時には、

両肩の間や肩甲骨の間に

使い捨てカイロを挟んで温めるのも良いですね。

当院では、

肩の冷えやすい患者様に対して

ホットパックという大判の医療器具で

肩を温めるようにしています。

また、肩はもとより、

体自体を温める事は

血行不良や不調を改善・予防できるので

普段から冷やさず、温めるようにしましょう！

ただ、五十肩の痛みに関して

例外として

「温めてはダメ」

な事もあります。

・静止時（動いていない）でも痛い

・痛みが”激痛”

・明らかに熱感を帯びている

・腫脹がある

など、炎症の疑いがある場合ですね。

▼関連記事 ： 冷やす？温める？腰痛や肩こり、その症状の疑問を解決！

炎症時に「温める」

手段を取ってしまうと

余計に炎症が悪化し

痛みが増して、治りが悪くなる可能性があります。

炎症時はまず

「冷やす」

事が大切ですので

覚えていて下さい。

＿◆五十肩の予防策その③　「ゆっくりと入浴」

予防策その②の肩まわりを温める

と共通する予防策ですね。

ゆっくりと入浴し

体全体を温めて体温を高くする事で

血行が良くなり、筋肉や関節の緊張感がほぐれやすくなります。

また疲労物質や発痛物質も

流れやすくなり、取り除かれるので

疲れや痛みも和らいでいきます。

38°くらいの温めのお湯で

半身浴を10分以上行うと

さらに効果的です。

これらの予防策を行う事で

五十肩になりにくい体づくりをしていきましょう。